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技能実習生への安全教育|日本語が読めない前提で教材を作る

約8分で読めます 安全ドリル+編集部
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共通の現場で起きる有害物の場面(安全ドリル+の教材より)
安全ドリル+の教材より

外国人労働者の労災が増える中、技能実習生への安全教育を日本語が読めない前提で設計する方法を、やさしい日本語の言い換え例つきで解説します。

日本語の安全教育資料を、そのまま技能実習生に渡していないでしょうか。

漢字だらけの注意書きや、早口の朝礼説明は、読めない・聞き取れない人にとって「何も伝わっていない」のと同じです。それでも作業には入ってもらう必要があり、教育記録も残さなければなりません。

この記事では、日本語が読めない・分からない前提で安全教育を組み立てる方法を、統計と具体的な言い換え例つきで整理します。

外国人労働者の労災死傷者数は2024年に6,244人と過去最多を更新しました。「教育はしている」と「伝わっている」は別物です。

安全ドリル+を1問だけ試す · 10秒の映像 → 3択

外国人労働者の労災の実情

技能実習生とは、開発途上国の人材を日本で一定期間受け入れ、技能を移転する制度に基づいて就労する外国人のことである。

厚生労働省の集計によれば、外国人労働者の労災死傷者数は2024年に初めて6,000人を超えました。人数は6,244人で、2019年の統計開始以来、最多の水準です。

在留資格別の内訳を見ると、技能実習が1,874人、定住者・永住者・配偶者等が2,283人、特定技能が810人です。死亡者数は39人で、こちらも統計開始以来最多となっています(厚生労働省、2024年)。

外国人労働者の死傷年千人率は2.71で、日本人を含む全労働者の平均より高い水準が続いています(厚生労働省、2024年)。2008年の死傷者数1,443人と比べると、2024年は約4倍に増えています。外国人労働者数自体も増えており、2024年時点で約230万人に達しています。

厚生労働省は第14次労働災害防止計画で目標を掲げています。2027年までに、外国人労働者の死傷年千人率を全労働者平均以下にするという内容です。教育の届け方を見直す動機は、統計の上でもはっきりしています。

通訳を置けば解決しない理由

通訳依存の限界とは、通訳の常駐性と対応言語数に上限があるため、毎日の教育を支えきれないことである。「通訳を用意したから教育は済んだ」という判断は、いくつかの点で不十分です。

通訳は初回の重要な説明には有効です。しかし、毎日の作業前教育のように頻度が高い場面では、通訳への依存はそもそも運用として続きません。通訳を毎朝手配できる現場は限られており、続けられない仕組みは結局形骸化します。

母国語での完全な翻訳を毎回用意するのも非現実的です。実習生の出身国は複数にまたがることが多く、全言語に対応した教材を維持する負担は小さくありません。ここで現実的な選択肢になるのが、やさしい日本語です。

やさしい日本語の作り方

やさしい日本語とは、難しい語彙や複雑な言い回しを避け、日本語を母語としない人にも伝わるよう調整した日本語のことである。

出入国在留管理庁と文化庁は「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」を公表しています。書き言葉編は2020年8月、話し言葉編は2023年3月に公表されました(出入国在留管理庁・文化庁)。

基本ルールは、一文を短くすること、一つの文に意味を一つだけ入れること、難しい言葉をやさしい言葉に言い換えることです。安全教育の現場に当てはめると、次のような言い換えが考えられます。

現場でよく使う表現やさしい日本語への言い換え
墜落制止用器具を着用してください落ちないための道具を、体に付けてください
開口部養生を外したままにしないこと穴のふたを、外したままにしないでください
立入禁止区域に近づかないこと入ってはいけない場所に、近づかないでください
異常を感知したら直ちに報告することおかしいと思ったら、すぐに言ってください
保護具の着用を徹底すること安全のための道具を、いつも使ってください

言い換えのポイントは3つです。専門用語をやめて日常語にすること、二重否定を避けること、文末を「〜してください」のように一つの動作に絞ることです。

文字を減らし絵で見せる

文字を減らし絵で見せる教材とは、日本語の習熟度に理解が左右されにくい教材のことである。やさしい日本語にしても、文字である以上は読む負担が残ります。日本語の習熟度が低い実習生には、文字を減らし、絵や写真で見せる工夫がさらに有効です。

文章を読ませる教育は、日本語の習熟度に理解度が左右されます。映像や絵で見せる教育は、この差を縮める効果があります。安全ドリル+の教材が10秒の縦型動画である背景にも、この考え方があります。文章を読ませず、映像でその場の危険を見せて選ばせる形式です。

理解したことをどう確認するか

理解の確認とは、説明を聞いた事実ではなく、内容に正しく反応できたかを検証する工程のことである。説明を聞かせただけでは、理解したかどうかは分かりません。技能実習生を含む教育では、確認の仕組みが特に重要になります。

安全教育アプリの多くが3択形式の設問を採用しているのは、この確認のしやすさが理由です。正誤という形で理解度が可視化されるため、「聞かせた」で終わらず「答えられたか」まで記録に残せます。技能実習生の場合、日本語の読解力と安全意識は別物です。設問を絵や短い言葉で作れば、日本語力ではなく理解そのものを測りやすくなります。

安全ドリル+も、10秒の動画のあとに3択の設問を用意しています。5本の練習を経て、最後の1問は記名テストとして記録に残ります。選択肢は端末ごとに固定した順序で表示されるため、答えを教え合っても正解の位置が毎回同じにはなりません。

記録に残すときの注意

技能実習生の教育記録とは、氏名・所属に加え、実施言語など理解を裏づける情報まで含めた記録のことである。日本人と同じ項目に加えて確認しておきたい点があります。

収集する個人情報は、氏名と所属会社の2項目に限定するのが基本です。国籍や在留資格まで記録に含める必要は、通常はありません。教育記録と別に管理している在留カードの情報を、教育記録に転記する運用は避けたほうが安全です。目的外の個人情報を一つの記録に集約するほど、漏えい時の影響が大きくなります。

母国語対応の現実的な線引き

現実的な線引きとは、頻度と重要度に応じて母国語対応の濃淡を変える考え方のことである。目安は次のとおりです。

すべてを完璧に翻訳しようとすると、結局は運用が止まります。頻度が高い教育ほど「言語に依存しない設計」に寄せるのが要点です。重要度が高く頻度が低い場面に、翻訳や通訳のコストを集中させます。

日本語が読めない前提の教材を毎日の記録に変える手順は、毎日のKY活動を記録に変えるにまとめている。

まとめ

アプリ役割
安全ドリル+10秒動画と3択で完結する、言語に依存しにくい日々の安全教育
安全ポスト+現場のヒヤリハット・危険箇所の投稿と共有
know-howAI現場のノウハウ・作業手順の蓄積と検索

実際の画面を1分半で試す

QRを読むと10秒の映像が5本流れ、最後の1問だけが記名の記録として残ります。 アプリのインストールもログインも要りません。


よくある質問

Q. やさしい日本語と多言語翻訳は、どちらを優先すべきですか。

毎日繰り返す教育はやさしい日本語で対応する方針が現実的です。重要度が高く頻度が低い雇入れ時などの場面に、翻訳や通訳のコストを充てます。全場面を母国語対応にする必要はありません。

Q. 技能実習生本人の日本語能力に差がある場合、教材を分けるべきですか。

教材を能力別に分けると管理の手間が増えます。文字を減らし、映像や絵を中心にした教材であれば、日本語能力の差による理解差を一定程度吸収できます。

Q. 理解度の確認テストで不正解が続いた場合、どう扱えばよいですか。

不正解が続く場合、本人の理解不足だけでなく、教材側の言葉が難しすぎる可能性も疑うべきです。特定の設問で不正解が偏る場合は、教材の言い回しを見直す材料として扱います。

Q. 技能実習生の教育記録は、監理団体にも共有すべきですか。

実習実施者と監理団体のどちらが記録を保管する主体かは、契約や実習計画の取り決めによります。記録をCSV等で出力できる形にしておくと、共有を求められた際に対応しやすくなります。

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