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雇入れ時の安全衛生教育8項目|省略できる業種とできない業種

約7分で読めます 安全ドリル+編集部
雇入れ時教育安衛則35条安全衛生教育製造業8項目
共通の現場で起きる挟まれの場面(安全ドリル+の教材より)
安全ドリル+の教材より

労働安全衛生規則第35条が定める雇入れ時教育の8項目と、2024年施行の省略規定廃止で何が変わったかを整理しました。記録に残す項目もあわせて解説します。

「うちは事務作業が中心だから、雇入れ時教育は一部省略でいい」。

この認識は、2024年4月以降は誤りです。以前まで一部業種で認められていた省略規定が廃止され、全業種で8項目すべての実施が必須になりました。

この記事では、雇入れ時教育の8項目の中身と、省略規定廃止で実務がどう変わったかを整理します。

8項目を毎年繰り返すだけの教育になっていないでしょうか。安全ドリル+は、雇入れ時の一度きりの教育を、入場後も毎日の短い教育としてつなげる仕組みです。

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雇入れ時教育とは

雇入れ時教育とは、労働者を新たに雇い入れたときに事業者が実施を義務づけられる安全衛生教育である。

労働安全衛生法第59条第1項が根拠で、具体的な教育項目は労働安全衛生規則第35条に定められています。パート・アルバイト・派遣労働者を含むすべての雇用形態が対象です。雇用契約の期間や労働時間の長さは問いません。

新規入場者教育や特別教育とは別物です。新規入場者教育は現場が変わるたびに行う現場固有の教育です。雇入れ時教育は雇用の開始時に一度行う業務一般の教育という違いがあります。

8項目の中身

労働安全衛生規則第35条が定める雇入れ時教育は、次の8項目で構成される。

項目番号内容
第1号機械等・原材料等の危険性または有害性、取扱い方法
第2号安全装置・有害物抑制装置・保護具の性能、取扱い方法
第3号作業手順
第4号作業開始時の点検
第5号業務に関して発生するおそれのある疾病の原因・予防
第6号整理・整頓・清潔の保持
第7号事故時等の応急措置・退避
第8号その他業務に関する安全または衛生に必要な事項

このうち第1号から第4号は、機械や原材料を直接扱う業務を前提とした項目です。かつては、これらを取り扱わない業種でこの4項目を省略できる規定がありました。

2024年の省略規定廃止で何が変わったか

省略規定の廃止とは、事務仕事中心の業種でも8項目全部の実施を義務づける2024年4月1日施行の改正である。

改正の経緯は次のとおりです(出典:厚生労働省、各労働局公表資料)。

この改正で影響が大きいのは、これまで省略が認められてきた非工業的業種です。オフィスワーク中心の会社であっても、8項目すべてを教育内容に組み込む必要があります。

業種による違い

省略規定は廃止されたが、業種によって重点を置くべき項目の比重は異なる。

全業種で8項目の実施は必須ですが、内容の作り込み方は業種で変わります。

業種の傾向重点を置きやすい項目
製造業(機械・原材料あり)第1号〜第4号を厚く。実機に即した説明が必要
事務・サービス業第1号〜第4号は簡潔に。第5号〜第7号を重視
建設業現場固有の内容は新規入場者教育で補完

「省略できないから全部同じ分量で」と考える必要はありません。実施すること自体は必須ですが、実際の業務リスクに応じて説明の厚みを調整するのが実務的です。

たとえば製造業であれば、第1号(機械等の危険性)と第3号(作業手順)を実機の前で説明する現場が多く見られます。事務職中心の職場であれば、第7号(応急措置・退避)を実際の避難経路を歩きながら確認します。聞くだけの教育より記憶に残りやすくなります。

実施記録に何を書くか

雇入れ時教育の実施記録は、法令上の作成義務こそないが、実施の証拠として作成しておくべきものである。

特別教育のように「記録を3年間保存する」という条文上の明記はありません。ただし記録がなければ、労働基準監督署の調査や労働災害発生時に、教育を実施した事実を示す手段がなくなります。

実務で残しておくべき項目は次のとおりです。

とくに重要なのが対象者の氏名を個人単位で残すことです。「新入社員全員に実施済み」という記録だけでは、特定の個人が受講したかどうかを後から確認できません。

雇入れ時教育を実施しなかった場合、労働安全衛生法第120条第1号に基づき罰則の対象となり得ます。上限は50万円以下の罰金です(出典:ドクタートラスト、日本嘱託産業医学会)。記録がなければ、実施した事実そのものを主張できなくなる点にも注意が必要です。

対象者が多い月には、氏名・実施日・教育内容を一件ずつ紙に書き写す作業自体が負担になります。安全ドリル+のように、受講者本人がその場で回答した内容がそのまま記録として残る仕組みもあります。書き写しの手間と記載漏れの両方を減らせます。

短時間で終わらせる現場の工夫

雇入れ時教育を実効性のある形で短時間に収めるには、一斉座学ではなく個別確認できる形にするのが近道である。

新入社員が多い現場では、次のような工夫が見られます。

このうち最後の「理解度の確認」は見落とされがちです。8項目を読み上げるだけでは、聞いた側が理解したかどうか分かりません。短くても、答えてもらう工程を挟むことで、記録の質も上がります。

繰り返し教育との違い

雇入れ時教育は雇用開始時の一度きりの教育であり、その後の日常的な安全教育とは役割が異なる。

雇入れ時教育を終えたあとも、現場や職場のリスクは日々変化します。8項目は「業務の土台となる知識」を一度に伝えるものであり、日々の作業に潜む個別の危険までは網羅できません。

ここで必要になるのが、雇入れ時教育のあとに続く繰り返しの教育です。特別教育や新規入場者教育のような節目の教育に加え、毎日のKY活動や朝礼での声かけが、実際の災害防止を日常的に支えます。

雇入れ時教育を「入社時の一度きり」で終わらせないことが要点です。その後の毎日の教育につなげる設計にしておくと、記録としても実務としても一貫性が保てます。安全ドリル+は、現場のQRを読むだけで10秒動画5本と記名テストが完了する仕組みです。雇入れ時教育のあとに続く日々の教育記録を、この延長線上に積み上げられます。

特別教育の対象になる業務を確認するチェックリストをPDFで用意している。 登録は要らない。特別教育の対象業務チェックリスト(PDF) からそのまま落とせる。


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QRを読むと10秒の映像が5本流れ、最後の1問だけが記名の記録として残ります。 アプリのインストールもログインも要りません。


よくある質問

Q. パートやアルバイトにも雇入れ時教育は必要ですか

必要です。労働安全衛生法第59条は雇用形態を限定していません。パート・アルバイト・派遣労働者も対象です。

Q. 2024年3月までに雇入れた人は8項目を再教育すべきですか

法令上、遡って再教育する義務はありません。ただし、旧規定で第1号〜第4号を省略していた場合は注意が必要です。それ以降に業務内容が変わったときは、作業内容変更時の教育(安衛則第35条準用)で補うことが望ましいとされています。

Q. 8項目のどれか一つでも省略すると違反になりますか

はい。2024年4月以降は業種を問わず全項目の実施が必須のため、一部でも省略すると労働安全衛生法第120条の対象となり得ます。

Q. 記録の保存期間はどのくらいが目安ですか

法令上の年限は明記されていません。実務上は、労働基準監督署の調査対応や労災発生時の証明のため、3年程度を目安に保管する例が多く見られます。特別教育の法定保存期間(3年)に合わせている現場が多いようです。

Q. 雇入れ時教育と新規入場者教育、どちらを先に行いますか

一般的には雇入れ時教育が先です。雇用の開始時に業務一般の教育を行い、その後、配属される現場ごとに新規入場者教育を行う順序になります。

まとめ

なお本記事の内容は2026年8月時点で確認できる公開情報・法令に基づいています。個別の適用可否や記録の様式については、所轄の労働基準監督署または社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

なお、ヒヤリハットの収集は姉妹アプリの安全ポスト+が担う。現場と組織の登録は2つのアプリで共有している。

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